前回はフェルデンクライスの話をした。
瞑想する時の意識の繊細さについの話だった。
結局、私達が瞑想状態、あるいは本来の自己の状態に戻れないのは瞑想の技術がシンプルすぎて逆に難しいので、もっとメカニカルに繊細にやる必要があるということになる。
前回の話
フェルデンクライスとヴィパッサナー瞑想の歩く瞑想
今日はその続きから。
テクニックはメカニズム
ただ、言ってみればこれは両輪の片側でしかない。
例えばこれらのテクニックや知識が車のメカニズムだとする。
車には…
- エンジンがあり
- ミッションギアがあって
- タイヤがあって
- ボディがあって
- シートなどの内装があって
というようなメカニズムがある。
しかし、これだけでは走ることは出来ない。
燃料と意図
では何が必要か?
それは燃料である。
ガソリンでも電気でもなんでもいいが、とにかく燃料がないと走らない。
瞑想やスピリチュアルな道においては、技法などのテクニックが車のメカニズムだとしたら燃料に相当するものは何か?
それは意図である。
- 偉大なる何かと繋がりたい
- 本当の自己を知りたい
- 全てを思い出したい
- 神を感じたい
- 聖なるものと一体になりたい
- この仮の自己から脱却したい
- 生きている意味を知りたい
などなど。
禅などでは発心と言われるものだが、これは誰に強制されるでなく己の内側から湧き上がる衝動ともいえる。
発心
これがないガス欠の車のような状態になってしまう。
逆にこれがあれば、多少の困難や停滞、本来は停滞ではなく必要な流れの一部ではあるが、それらがあっても進んでいくことが出来る。
私の考えではこれが8割方を占める。
瞑想のテクニカル的なものはそれに付随するもので残りの2割程度。
だから、いくら瞑想時間が長かろうが、仏教やヨガの知識に精通しようがテクニカルに精通しようが一定以上の状態や認識には至れないという話になってくる。
今は瞑想の話をしているが、これはどんな分野でも当てはまることだと感じている。
痩せたい場合
例えばダイエット。
ダイエットするにしても…
「あ〜 なんか痩せないな〜」
とボンヤリと思っている場合と
「絶対に痩せる!!!」
と強い意志を持っている場合とでは全然異なる結果になる。
テレビの企画
例えば先日テレビでたまたま観たのだが「月曜の蛙、大海を知る。」という番組でダイエット企画をやっていた。
おいでやす小田氏とフルーツポンチの村上健志氏が2カ月間のダイエット勝負をする企画。
勝者は月刊情報誌「東京カレンダー」の特集グラビアを飾るご褒美があるというもの。
芸人の意地
あれを観ていて…
「番組で特集を組んでもらって、結果を出したらネタにもなるし仕事も増えるんだろうな」
「逆に頑張って結果が出ないならまだしも、間食をしたりトレーニングをサボって結果が出なかったら、もうお呼びはかからないだろうな」
「相当なプレッシャーがあるだろうな」
みたいに思いながら観てしまった。
結果はフルーツポンチの村上健志氏が72.4キロからマイナス9.4キロの63キロになり勝利。
個人的には短期間で落としすぎだし、健康的な痩せ方とは言えずリバウンドすると思うが、ダイエットとしては結構凄いし、番組で見せ場を作ったという意味では大金星だろう。
これがもし、プライベートで…
「最近お腹が出てきたので、ちょっとダイエットするか」
ぐらいの意志だったら、これだけの成果は出ないだろう。
番組や大げさにいうと芸人人生をかけてダイエットしたんで、あれだけの結果が出たと言える。
石のように硬い意志
これはダイエットだけでなく、仕事でもスポーツでも趣味でもなんでもそうだと思う。
どれだけ強い意志で取り組めるか?
どうのような意図で取り組んでいるのか?
努力の基準値をどれだけ上げられるか?
というのが大事になってくる。
もちろん、趣味として瞑想を気分転換にやりたいという場合は自分の好きなペースでいいだろう。
また、最初はストレス解消とか能力開発とか癒しを求めて瞑想をやるのもいいと思う。
ただ、壁を感じたりステップアップしたい場合は今日の話を参考にして頂ければと思う。
なぜなら、瞑想はある意味ダイエットよりも難しい側面があるからだ。
例えば、もしあなたが変容を起こす機会がある時、ほぼほぼ…
続いく…